世良田十字路に集結した8台の屋台に向け、総持寺、普門寺の鐘が鳴り、これを合図に全屋台が旧国道354号下町方面への「ひっさがり」運行を開始する。
下町に8台の屋台が再集結すると、国道が広くなっているところで、屋台は世良田十字路方面に戻る「おのぼり」態勢をとる。この時に迎える下町、下新田の屋台に他の6台の屋台が、順々にすれ違う「ひき違い」運行が始まる。
おはやしは、ひき違う相手のおはやしに負けるものかと全身全霊で太鼓をたたき、カネを打つ。笛の音は夜空を突き抜け鳴り響き、きしむ屋台の提灯は屋台の動きに連動し、大きく揺れ動き、群衆の熱気も一気に最高潮となって人々を魅了する。
8台の屋台が「おのぼり」運行をして世良田十字路に再集結し、おはやしを中央に向け、勢ぞろいして「おはやし競演会」が行われます。
各屋台はそれぞれが個性豊かなおはやし演奏を繰り広げ、我こそが一番のおはやし手と腕を競い合います。おはやしの音色、リズム、打ち方に、聴衆はすっかり酔いしれ、興奮状態に陥ってしまうことでしょう。
大いに盛り上がった後、やがて各屋台はそれぞれの地区へ戻っていくのです。
25日夜のまつりを締めくくる、隠居様みこしの帰還!
7月25日、21時30分、八坂神社でお祓いを受けた、みこしの担ぎ衆は、7月12日の「神事始め」で「隠居様みこし渡御」を果たし、「お仮屋」に安置されている隠居様みこしを迎えに行きます。担ぎ出されたみこしは、参道を八坂神社に向け、水をかけられながら、“ワッショイ”の声とともに、揉み合いながら威勢よく八坂神社へ向かいます。
途中、整列する屋台の前を通過する時は、お囃子も激しく叩き、送り供に呼応します。
八坂神社に帰還すると、みこしは、水をかけられ激しく揉まれ、時に、落とされそうになりながら、詰めかけた観衆の興奮を一気に高め、神社を3周し、ようやく安置台に納められ送り供を終えます。